2013年10月12日

「メディアの伝え方で事実は変わる」(EJ第3580号)[自民党でいいのか/02]

●「メディアの伝え方で事実は変わる」(EJ第3580号)
  http://electronic-journal.seesaa.net/article/367980665.html
 2013年07月02日 :{Electronic Journal}拡散としての転載です。


 政治でも行政でも事業経営でもそうですが、長くやっているとそこに既得権益というものが生まれてきます。その既得権益のさいたるものは官僚機構です。
 しかし、長い間に世の中が構造的に変化して、これまでの仕組みがうまく機能しなくなって、その仕組みを壊さなければならなくなるときが必ずやってきます。
 そういう既得権益を壊そうとする改革勢力が現れると、既得権益を守ろうとする勢力との間で必ず壮絶なバトルが繰り広げられるのがつねです。そのバトルはすさまじいもので、改革勢力がよほど強力でない限り、既得権益擁護勢力のために潰されてしまうことになります。
 1955年に結党した自由民主党は、その長い政治統治において、こうした既得権益を守ろうとする勢力とうまく折り合いをつけ、巧妙に共存共栄を図ってきた政党です。長く権力の座にあったので、そういう手練手管を修得している政党なのです。
 その既得権益を守ろうとする勢力のひとつにマスメディアがあります。自民党はマスメディアを味方につけるためにさまざまなことをやっています。その目玉というべきもののひとつが記者クラブです。民主党は、政権交代のさい、この記者クラブを廃止しようとしましたが、マスメディアのさまざまな抵抗にあって、断念しています。
 マスメディアは、民主党から自民党回帰は大歓迎なのです。それが最も鮮明に出たのは今国会の終盤の与野党の攻防です。マスメディアが自民党側に立つことによって、事実が大きくねじ曲げられて伝えられ、多くの国民がそれを信じています。
 すべての原因は、野党が要請した参院予算委員会に与党が欠席したことにあります。野党から要請されれば、首相は委員会に出席する義務があるのです。それに欠席する理由もはっきりしないのです。これは明らかに憲法違反です。
 今まで野党が委員会を欠席することはたくさんありましたが、与党が委員会を欠席することはなかったのです。しかるに安倍内閣は先の国会では2回も欠席しています。党利党略の欠席です。
 これに異を唱えて、生活の党、社民党、みどりの風が首相問責決議案を提出します。これに、民主党以外の他の野党も同調する動きが伝えられたものの、民主党は同調しなかったのです。民主党が同調しなければ問責決議案は成立しないのです。
 しかし、国会運営のプロが揃っている自民党は、この時点で残りの重要法案の成立を断念し、その責任を野党に押し付けることができると考えたのです。それはメディアの協力が得られるという前提があったからです。
 カギを握ったのは法案採決の順序です。問責決議案の採決を先にするか、重要法案を先にするかです。法案を通したい民主党は重要法案の採決を先にすると主張したのです。責任野党としてスジを通したいと思っていたからです。
 民主党にしてみれば、当然自民党はそれに賛成すると信じていたのです。ところが、狡猾な自民党は、問責決議案の採決を先にするといい出したのです。与党としてはあり得ない決断です。
 これによって問責決議案の採決がはじまります。そうなると、民主党は問責決議案に反対はできないのです。かくして、問責決議案は採決され、重要法案は廃案になったのです。
 これについて、マスメディアはどのように伝えたでしょうか。
 与党の予算委員会欠席を不服として問責決議案が出され、その問責決議案が可決されて重要法案は廃案になったのです。与党が予算委員会に出席していれば重要法案は廃案にならなかったし、欠席しても民主党の提案にしたがい、与党が重要法案の採決を先にしていれば、重要法案は成立しているのです。明らかに非は与党、なかんずく自民党にあります。
 マスメディアは24日〜25日の予算委員会に与党が欠席したことを事実として報道したものの、与党が委員会を欠席する異常事態をほとんど批判していないのです。もし、こんなことを許すと、与党が都合がわるいことがあると、委員会を欠席して逃れるという前例を残すことになります。したがって、メディアはもっとそこを鋭く衝くべきであったのです。
 この論点をぼかすと、首相問責決議案が野党から提出されたので重要法案は廃案になったということになってしまうのです。つまり、野党がわるいということになります。つまり、終盤国会で重要法案が残っているのに、野党は問責決議案の採決を強行させ重要法案を葬ったというトーンで報道されてしまったのです。
 まして、与党が民主党の提案を受け入れ、重要法案の採決を先にしていれば、重要法案が可決されたといういきさつに関してはメディアは、ほとんど伝えていないのです。これでは、国民は野党が意味のない問責決議案を提出して、あえて重要法案の成立を潰したと考えてしまいます。
 このように明らかにマスメディアは、一見そうとは見えないかたちで、露骨に与党寄りの報道をしています。それは、安倍政権がメディアの既得権益を守ってくれると信じているからです。
 安倍首相は、2012年末に政権交代を成し遂げると、1月7日から4月5日まで、合計11回にわたって、大手メディア幹部と会食を共にしています。こういうことは珍しいことです。
 読売新聞グループ本社の渡辺恒雄会長を皮切りに、産経新聞会長、朝日新聞社長、日本経済新聞社長、フジテレビ会長、テレビ朝日社長、日本テレビ社長、毎日新聞社長など、それに時事新報の解説者田崎史郎氏にいたるまで、個々に時間をかけて懇談しているのです。それでいてストレートに事実を伝える東京新聞とはコンタクトしていないのです。
 本来報道メディアは、たとえ首相からこういう接待を受けても報道事実は曲げないものです。しかし、日本のメディアは腐っているので、いろいろ加減をして、安倍政権がダメージを受けるようなことは伝えないのです。その結果、重要法案が廃案になった責任はすべて野党ということになっているのです。
             ――─ [自民党でいいのか/02]

≪画像および関連情報≫
 ●泡沫野党に主導権を握られた海江田民主党
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 これも東京都議選惨敗の影響か。安倍晋三首相に対する問責決議の採決をめぐり、民主党は26日、電気事業法改正案や生活保護法改正案など「国民生活に影響のある法案」(海江田万里代表)を捨てて、野党共闘を選択した。しかも、国会運営の主導権を他の野党に握られ、行き当たりばったりの対応だった。
 国会での野党共闘が参院選で役立つ保証はなく、都議選で信任された安倍政権を否定した民主党は政権担当能力のなさをさらけ出した。(一部略)民主党は25日の段階で、26日の本会議では、まず平田健二議長の不信任決議案を処理し、休憩をはさんで、電事法改正案などの採決をしてから問責決議案を採決するシナリオを描いていた。安倍政権は信任できないが、重要法案を成立させれば実績としてアピールできるとみていた。ところが、都議選で善戦したみんなの党だけでなく、一議席も獲得できなかった生活の党なども参院選に向けて野党として存在感を発揮しようと安倍政権との対決色を強め、法案よりも問責案の採決を先に行うよう主張。
 民主党は「問責案を先に採決しないと、議長不信任案の採決で賛成に回るぞ」と同党出身の平田議長の進退を他党から揺さぶられた。海江田氏とともに記者会見に臨んだ細野豪志幹事長は、「与党に法案を仕上げる熱意がまったくなかった。政府・与党が成立を阻止したんだ」と述べ、法案の廃案は与党に非があると強弁した。しかし、賛成すべき法案より問責案の採決を優先した事実は消せない。民主党は「最悪のシナリオ」に突き進んだ。
  http://blog.livedoor.jp/news_keywordtoday/archives/28876342.html
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posted by メジナオトト at 12:20| Comment(0) | 自民党でいいのか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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