2012年08月02日

オルターナティブな小沢一郎論。(1)敵は組織にあり

(98)オルターナティブな小沢一郎論。(1)敵は組織にあり
http://d.hatena.ne.jp/msehi/20120722/1342910334
 2012-07-22 :{ドイツから学ぼう}ブログ記事の拡散転載です。

 民主党内の小沢グループは100人ほどと言われていたが、今回の離党では50人であった。
最後に離党した長野5区加藤学に対して、民主党県連幹事長の「組織人としてはおかしい」という強い不快感が示され、ポスターなどの一切の準備をしないことが報道されていた。
それが離党者が半分になった原因であり、また国民の生活が一番というマニュへストが全て裏切られた原因であった。

 何故なら組合組織は最早労働者の暮らしが一番ではなく、企業利益が一番であるからだ。
オルターナティブの巨匠イリイチの言葉を借りれば、労働者の労働条件をより快適にするための組合は、今や組織自体が問題を解決する手段というより問題を生み出す源となっているからである。
たとえば大飯原発再稼動で、民主党の再稼動に慎重を求める署名にサインした議員に、関電労組が「次の選挙では推薦しない」と述べたことにも象徴されている。

 さらに包括的に述べれば、ドイツで1998年に誕生した赤(社会民主党SPD)と緑(緑の党)のシュレダー労働政権は、コール新自由主義政権で決議された実質的に解雇を自由にできる法案を公約どおり撤廃し、労働者の権利を守るだけでなく国民の暮らしを守ろうとしたが、1年後には労働法だけでなく大半の脱新自由主義の公約を180度転換させ、コール政権同様に新自由主義を推進した。
それが全てを物語っている(注1)。

 180度転換の理由は、シュレーダーがフォルクスワーゲン社の元監査役(組合側)であり、大半の社会民主党の議員も組合という組織の要求を実現する一つの顔にすぎないからだ。
すなわち少なくとも90年代中頃まで労働者一人一人の権利と幸せの追求を最優先させてきた世界最強の労働組合も、ドイツ統合でアメリカの新自由主義が押し寄せることで大きく変質し、全体として産業利益最優先に転換したからである。

 そこでは、ドイツの労働条件が世界一恵まれていることが障害となり、それを下げることなしには産業利益の追求、さらには国際競争を勝ち抜くことが難しいことから、元フォルクスワーゲン社労務管理担当役員のペーター・ハルツを抜擢し、ハルツ法によって豊かであったドイツ市民の暮らしを奈落の底へと陥れたのであった(注1)。

 したがって日本の労働政権誕生では、組合組織「連合」も小沢一郎の描く「国民の生活が一番」に賛同していたが、政権誕生後は既に御用組合化することで産業側、そして官僚政府の支配化にあることから、その求めに応じて「産業の利益が一番」に転換したのであった。

 具体的には、組合組織に依存しない小沢一郎幹事長と鳩山一郎首相が不当な検察リークとメデイアの意図的攻撃によって引き摺り下ろされ、組合組織に依存する菅政権、そして野田政権がつくられ、民主党のマニュフェストが180度転換されたと言えよう。

 そして今、大本営官僚政府の利権構造延命のための消費税増税と国民の福祉を大幅に削減する社会保障と税の一体改革が、民主党という人間の顔をもたない組織人によって断行されようとしており、亡国日本以外の何者でもない。

 これを救うことができる力量の人といえば小沢一郎しかおらず、彼の言うように「国民の生活が一番」を核として、脱増税、脱原発、脱中央集権実現のために「オリーブの木」のような連合をつくり、選挙で国民一人一人の個人票が組織票に打ち勝つ以外に方策はない。


(注1)ブログ(60)「ドイツから学ぶ99パーセントの幸せ」 第6回参照

posted by メジナオトト at 08:52| Comment(0) | ドイツから学ぼう | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月30日

「民主党の180度転換した本当の理由と処方箋」

「民主党の180度転換した本当の理由と処方箋」(15)
http://d.hatena.ne.jp/msehi/20110812/1313132929
 2011-08-12 :{ドイツから学ぼう}ブログ記事の拡散転載です。


 民主党の「国民の生活が第一」から「産業利益が第一」へと転換された本当の理由の糸口は、鳩山政権誕生で公開された、1960年の「核の持ち込み」の密約や1970年の「核保有を求めた西ドイツとの極秘協議」にある。
 
 開示された外交文章では、「第480回外交政策企画委員会」(68年11月20日)での発言が引用されており、次のような驚くべき発言があった。

 「高速増殖炉等の面で、すぐ核武装できるポジションを持ちながら平和利用を進めていくことになるが、これは意義のないところだろう」(鈴木孝国際資料部長)

 「現在、日本が持っている技術で爆弾1個作るには、半年〜1年半ぐらいあればいいと言われている。起爆装置もその気になれば半年〜1年ぐらいでできるのではないだろうか」(矢田部厚彦科学課長)。
こうした秘密文章の開示は、脱官僚支配を掲げてきたからこそ実現した奇跡である。
そしてこれらの秘密文章は、日本の高速増殖炉開発が日本の核武装の一環として行われてきたことを物語るだけでなく、日本の命運を握るような重要案件の決定が、戦後も議会の同意なしにできることを意味している。

 もちろんドイツではどのような重要案件も、議会の決定なしには絶対できないことから、日本の核保有の提案は拒否された。
このような日本の官僚政府は、ドイツに学んだ伊藤博文らによって、ドイツを手本として作られている。
しかし実際は、ドイツ帝国のビスマルク率いる政府も議会決定なしには身動きできなかったことから、勅令などのやり方で、議会決定なしで主導できる制度をオーストリー帝国から学んでいる。

 本論に戻すと、2年前の鳩山民主党政権は、そのような戦後も継続した官僚支配政府と激突した。
その激突では、マスメディアは開示された秘密文章を殆ど追及しなかったことでもわかるように、引き摺り下ろすことに加担した。それは日本のマスメディアが、新自由主義を推し進める官僚支配に迎合しなくては、戦前同様に生き残れない境遇に追い込まれていることを物語っている。

 その結果として鳩山民主党政権は、ボロボロに砕かれたのは、国民の誰もが知るところである。

 その結果、財務省でシュレーダーのように懐柔された管直人が、政策を180度転換した。

 すなわち産業側が求める消費税値上げ、新自由主義の教義ともいうべき税制改革、そして新自由主義の世界支配を加速する自由貿易協定(TPP)であった。

 私がこのような現在の新自由主義支配のなかで、敢えて臨時提言を書くのは、このまま官僚支配、新自由主義を推し進める政権が続けば、日本の未来はないと思うからだ。

 2008年の世界金融危機では、公式発表で2007年末までにサブプライムローン関係のCDOやCDSなどの金融商品が、全体で62,2兆ドル(当時の為替で6000兆円)も売られていた。
カジノ投機は益々膨らんでおり、現在の日本の円安介入など全く歯が立たない時代になってきている。
新自由主義を推し進めているのは、世界の金融、石油、食料などの巨大資本に他ならない。
まさに現在のネオリベラリズム(新自由主義)は、戦前のファシズムと瓜二つである。

 このような規制なき新自由主義を黙認していけば、日本国民は現在より著しく困窮するだけでなく、本当にジョージ・オーエルの描いた全体主義の監視社会で生きなくてはならない。
このような暗い未来を避けるためには、ドイツやフランスが求める金融投機税(トービン税)を実現し、新自由主義を懐柔していかなくてはならない。

 そのためにも脱官僚支配の地方分権、地産地消を目指す脱原発による分散社会を築いていかなくてはならない。
具体的な処方箋としては、民主党の約束した「国民の暮らし第一」公約を実現することだ。
そのためには、国民にも産業側にも玉虫色の管政権の閣僚では困難である。

 合法的汚職があったとしても、官僚支配を打ち破る力量があるのは小沢一郎しかないだろう。
その力量があるからこそ、自民党政権の政治家なら誰でもしていた、合法的汚職、企業献金をリークされたことは明白である。(合法的汚職であるは、見返りのない企業献金などないと思うからである)

 また右腕には官房長官として、田中康夫しかないと思っている。彼は長野でダム土建業者の恫喝にも屈することなく命をかけ、長野県庁の役人支配を180度民主化したからだ。

タグ:小沢一郎
posted by メジナオトト at 08:33| Comment(0) | ドイツから学ぼう | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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