2013年11月10日

「友愛共生社会をどのように創るか」(EJ第3585号)[自民党でいいのか/07]

●「友愛共生社会をどのように創るか」(EJ第3585号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/368597188.html
2013年07月09日 :{Electronic Journal}拡散としての転載です。

 今やすこぶる評判の悪い筆頭は鳩山由紀夫元首相です。尖閣諸島問題で中国寄りの発言をして大きな非難を浴びています。この鳩山由紀夫氏が2009年5月に民主党代表になったときに掲げた基本理念が「友愛」であり、そのときの代表選の公約のタイトが次のフレーズです。
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           友愛の日本を創る
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 このタイトルに対して、2009年5月17日付、朝日新聞は「浮世離れしたキャッチフレーズ」と決めつけましたが、朝日新聞は、はしなくも自らの無教養を明らかにしたといえます。鳩山氏のいう「友愛」は、そんな薄っぺらな概念ではないからです。
 鳩山由紀夫氏の祖父である鳩山一郎氏は、戦後の1952年に政界復帰後初めての演説で「友愛革命」を主張しています。そのとき、鳩山一郎氏は、孟子の「惻隠の心」を引用し、米国の思想家で、ユニテリアンであるエマソンの思想を紹介したりして、真の友情や人類愛の必要性について論じたのです。そして民主主義の確立のためには「智」が必要であることを説き、もし「智」なかりせば、衆愚政治になると述べています。
 ここで「ユニテリアン」について説明する必要があると思います。これについては、政治思想史に詳しい平野貞夫氏の本から引用します。
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 ユニテリアンは万人救済を教義とし、人類愛や隣人愛を主張する。異宗教間の交流に極めて積極的で、自由と理性と寛容を重んじ、権威への盲従を嫌う。
 米国のユニテリアン運動の発祥は1620年にメイフラワー号で英国を去り、マサチューセッツ州のプリマスに上陸した清教徒が結集した「会衆派」をルーツとしている。
 19世紀中頃は、ボストンを中心にユニテリアン運動が最も盛んだった。       
   ──平野貞夫著
   『わが友・小沢一郎』/幻冬社刊
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 日本人として最も早くユニテリアンに触れたのは、日本からの漂流少年であるジョン万次郎です。万次郎は、1843年から3年間にわたって、黄色人種を受け入れるボストン郊外のユニテリアン教会で、「困った人は助けなければならない」という人類愛のユニテリアン信仰を深めているのです。
 万次郎は、帰国後、幕府や土佐藩で米国の政治や社会の啓蒙運動に力を入れましたが、その背景にあった考え方は、エマソンらの説くユニテリアンの思想──草の根デモクラシーの思想を反映したものだったのです。その影響を最も受けたのは、坂本龍馬であり、勝海舟であり、福沢諭吉だったのです。
 その後、明治、大正、昭和と年を重ねるにつれて、いつしかユニテリアンの精神は忘れ去られ、ほとんど人々の心から消えてしまったのです。そういうとき、聡明な自由社義者である鳩山一郎元首相は、そのユニテリアンの精神を友愛活動として戦後の日本に生かそうとしたのです。鳩山由紀夫氏はその精神を祖父から引き継ぎ、民主党の基本理念として「友愛」を掲げたのです。
 小沢一郎氏は、ジョン万次郎の活動を歴史に位置付け、その生涯に「自立と共生」、そして「人間愛」の思想を発見して、その啓蒙のために「ジョン万次郎の会」を創立したのです。
 さて、問題は「自立と共生」の理念にユニテリアンの精神を加える「友愛・共生社会」──そういう社会をどのようにして創るかです。そのために必要なことは次の2つです。
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  1.現代という時代において正確な歴史認識を持つこと
  2.現代の混迷を解決するために歴史に学ぶということ
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 時代は、農業社会が産業革命によって工業社会になり、さらに情報革命が始まって情報社会に移行し、それがさらに高度な知識社会に発展するといわれています。そして現代は、その情報社会の真っ直中にあります。
 工業社会は、経済は右肩上がりに成長し、技術や産業の成果が多くの人に還元される社会だったのです。こういう時代は官主導の利権政治でもうまくいったのです。
 しかし、情報社会に移行すると、それが一変してしまったのです。情報社会では、IT技術が高度に発達し、急激なグローバル化が進行して、人々の生活を激変させたのです。なぜなら、情報社会の生み出す富は、工業社会のときと違って、一部の限られた人にしか還元されなくなったからです。
 ITをはじめとする高度な技術の発達は、かつて工業社会でも機械が工場労働者の仕事を奪い、仕事のやり方を変えたように、コンピュータ・通信技術の発達は、働く人々を代替可能な定型型の単純労働に追いやり、もっと大きなスケールで、多くの人の仕事を奪い、深刻な雇用問題を生み出しているのです。
 情報社会では、コンピュータを駆使して情報の収集、整理、創造などの仕事に携わり、新しい価値を創造できる一部の者だけが「勝ち組」になり、多くの者が「負け組」になったのです。それは、資本主義が変質したことが大きく影響しています。
 日本においては、こういう勝ち組と負け組の二極化が進むなかで、かつての小泉政権がそれを加速化させるアクセルを踏んだため、深刻な格差社会を生み出してしまっています。
 これにより、将来に希望を失った人々が増大し、それに伴う異常な犯罪が続発するようになったのです。これは世界的な傾向ですが、その行き着く先は「テロ」なのです。平野貞夫氏の言を借りると、最近日本で続発しているDVや凄惨な子殺しや親殺しは「ドメスティック・テロリズム」という名のテロなのです。
 しかるに多くの政治家や有識者は、それが資本主義の変質のもらたすものであることに気づいておらず、事態をいたずらに深刻化させています。小沢氏はこの歴史認識に立って、この混迷を救う方策を考えたのです。
  ――─ [自民党でいいのか/07]

≪画像および関連情報≫
 ●「ユニテリアン主義」とは何か
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 キリスト教で伝統的に用いられてきた三位一体──父と子と聖霊の教理を否定し、神の唯一性を強調する主義の総称をいう。歴史的には、ユニテリアンはイエス・キリストを宗教指導者としては認めつつもその神としての超越性は否定する。

 ユニテリアンの思想的先駆者はポーランド王国で1556年1月22日に活動を開始しのちにポーランド・リトアニア共和国で広まったポーランド兄弟団である。彼らはユニテリアンの思想を確立していたが、「ユニテリアン」という用語はしばらくの間使用しなかった。これとは別に、1567年にトランシルヴァニア(当時はハンガリー王国で現在はルーマニア)で「ユニテリアン」を自称する教団が成立している。

 ポーランド兄弟団はこのあともしばらく「ユニテリアン」の用語を使用しなかったが、これは世の中にトランシルヴァニアでの宗教運動と自分たちの運動とを内容的に混同されることを避けたものと推測されている。

 この宗教思想が流入してきたイギリスではしばらくの間かれらは自由思想家や非国教徒として位置付けられ、また合理主義やヒューマニズムの思想を発展させたという説もある。
   ──ウィキペディア
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posted by メジナオトト at 07:27| Comment(0) | 自民党でいいのか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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